こんな風に変わるんです
矯正についてのホームページはいっぱいあるけど、私たち素人は難しい言葉で説明されても分からない」
確かにそのとおりです!
なので、インタビュー形式で4人の患者さんの例をご紹介します。
奥歯が抜けたところを矯正で解決:Aさんの場合
画像のAさんは、左上の歯が2本ない症例です。
歯医者さんで入れ歯を作ったけど、入れ歯は嫌だと。
プチプチ飛ぶし、汚れもつくし、ママ友の前では恥ずかしくて喋れない。
今はマスクしているからいいけど、コロナ後を考えて何とかしたいと。
2本前に持ってこようかと提案しました。
左上の一番奥は、親知らずですか?
親知らずじゃない。
近心移動(きんしんいどう:歯列の中央に向かう方向への移動)して治そうかと。
確かに1つ余るんだけど、大臼歯は大きくて3分の1くらい噛んで当たるから食べられる。
抜いたのは小さな奥歯の小臼歯、あるのは大きな奥歯の大臼歯だから大丈夫だから、そこを移動するというのは最近多い。
本人は矯正を勧められると思わなかったと。
そりゃそうですよ。歯が抜けて矯正なんて思いつかない・・・それは先生が思いついたんですか?
もともとインプラントや入れ歯の相談にたくさん乗っていたら、じゃあもう矯正やっちゃう?という話をすると喜んでくれるし、一生モノだし。
1.年齢:48歳
2.主訴:入れ歯が合わない
3.診断:右上2本欠損
4.期間:2年
5.料金:90万円
6.事前に知ってもらいたい事:対合歯が一部噛まないところがある
7.主なリスク、副作用に関する事項:大臼歯を2本動かすため動くかどうかはやってみないと分からない
永久歯が生えてこなかったところ隙間を埋めたい:Bさんの場合
Bさんは、下の歯の真ん中にインプラントを打ちたいといったの。
歯がもともと先天性欠如(先天性欠如:永久歯が生えてこない)、この隙間がイヤだからインプラント打とうかと。
そんなインプラントせんでええ、インビザライン(※)で普通に動かしちゃおうと。
メチャメチャ喜んでくれた。
(※)インビザライン(インビザ)・マウスピース矯正(これ以降の文中でも同様):完成物薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済措置の対象外になることがあります。保険適応外の治療です。
それは喜びますよね。歯の隙間を埋める治療、ですね。
そう、しかも2~3カ月でマウスピースも4枚で終わりだから。
インプラント手術すると思っていた人にとっては、これは最高の治療。
ブリッジで歯を削るの嫌だし「え?そんな方法があるんですか?」と大体言われる。
なるほど。他の医院さんの患者さんに聞いた話を思い出しました。
女性の方で前歯がエビフライのしっぽみたいでずっと治したいと思ってたそうです。
抜いてインプラントにするしかないと思って普通の歯医者さんに行ったそうです。
そうしたら「インプラントじゃなくて矯正って方法がありますよ」って言われて「え?矯正で出来るんですか?」って。
削ったりとか、インプラントにしたりとか、歯自体に負担をかける治療をしなきゃならいと思いこんでいる人はいるみたいですね。
「並べなおす」っていうアイデアが浮かばない。
どこのホームページ見ても、歯が抜けたら「3つの選択肢しかない」と書いてある。
矯正で治せると思ってない。
しかも(今回の先天性欠損の場合は)何か月かで終わる。
面白い、しかもインビザラインだから見た目もキレイ。
ウチは欠損で困っている人の第4の選択肢をナチュラルブリッジにしているけど、インビザラインが第5の選択肢でもいいかもと。(笑)
親知らずをゆっくり前に移動する・・・裏技みたいですね。知り合いでも歯が抜けた40代の人は結構います・・・人には話さないけど。そういえば取引先の人にも相談を受けたことを思い出しました。
歯を抜けたまま放置していたら(歯が)倒れてきたとかね。
(前出の)ナチュラルブリッジもやる人、最近多いです。
奥歯の欠損だけでなく、前歯も可能性ありますか?
もちろんもちろん。検討の余地はある。
40代50代だったら、出来るのであれば欠損を補うのはインプラントではなく矯正にしたい。でも歯が抜けた原因が歯周病なら、まずそれを治さないとダメですね。
ウチはもともと歯周病治療の専門だから、並行して治します。
歯周病のまま矯正をすると、歯周病がもっと悪化します。
1.年齢:23歳
2.主訴:前歯に隙間があるからインプラントにしたい
3.診断:空隙歯列
4.期間:6か月
5.料金:60万円
6.事前に知ってもらいたい事:22時間のマウスピース装着が必要
7.主なリスク、副作用に関する事:食事と歯磨き以外、1日22時間使用が必要
抜歯はしたくなかった:Cさんの場合
Cさんは、4件歯医者さんに行ったけど、抜歯だって言われたんだって。
インビザラインは、後方移動(歯を後ろに動かす)が得意なんです、ワイヤーで出来ない。
最終的に後方移動して、抜かずに並べることになった。
ただ、マウスピースが99枚とかなり時間はかかるけどいい?と聞いたら、「抜かないならそれでいい」と。
1.年齢:29歳
2.主訴:ガタガタを治したい。ワイヤーの治療は嫌だ。かかりつけの歯科ではマウスピース矯正はNG。
3.診断:叢生
4.期間:2年
5.料金:92万円
6.事前に知ってもらいたい事:1本抜歯をした
7.主なリスク、副作用に関する事項:大幅に叢生の場合は抜歯することもある
口元を引っ込ませたかった:Dさんの場合
Dさんは、30歳後半の人なんだけど、本来は4番を抜歯してへこませるのね、口元治らへんから。
私がまさに、矯正の先生にココ25歳の時に抜かれた。
口元も引っ込むし、これは結構劇的です。
これはワイヤーでは出来ない、後ろへ移動はワイヤーは苦手。
歯の幅を「ボルトン分析」っていうのをするのね。
ボルトン分析・・・?
歯の幅を測ってバランスをとる分析をすることです。
歯って、右と左とで幅が違うでしょう?それも分析して作ってるんです。
いうなれば、歯の矯正は複雑なパズルを並べるかんじ。
模型の時代は測ってやってたんだけど、今はクリンチェックで測ってくれる。
例えていうならば、昔は手計算をしていたのをエクセルで計算出来るようになった、みたいなイメージかな?
歯列(しれつ)幅を測って、歯牙移動表(しがいどうひょう)を作ってという感じなんだけど・・・まあそこまで分からなくていいんだけど。
いや、ちゃんとやっている先生だなという感じがして、すごく説得力あります。
歯を回転させたり、アンギュレーション(歯の傾き)を考えながらやっているから。
専門用語が山盛りで頭がこんがらがってきましたが、そこは先生にお任せするとして・・・その数値は自動計算しているんですか?
自動計算しているけど、それに合わせて、こうなるからこう変えようか?と私が考えている。
先生が診て考える?
そうそうそう。
だから、ワイヤーの矯正とは別のものと認識してほしい、「IT化された矯正」と。
ワイヤーの矯正は、先生個人の勘や技術にものすごく左右される。
いうなれば「AI矯正」ですね。
そうですね、人間の力だけでは出来ない、もちろん人間も考えなアカンけど。
ひとつひとつ歯の動きをステージごとに合わせて作っていく「AIと人の協業」という感じかな?
すごい説得力・・・「そっか、そこまで考えてくれているんだ」という感じでした。
歯並びが変わると、本当に人生変わるんです。
「自分の場合はどうなのかな?」と思ったら、まずは相談してみてほしいです。
1.年齢:37歳
2.主訴:ガタガタを治したい。ワイヤーは嫌だ。4本抜かないとできないと他院で言われた。
3.診断:叢生
4.期間:3年
5.料金:92万円
6.事前に知ってもらいたい事:比較的長い期間がかかる
7.主なリスク、副作用に関する事項:食事と歯磨き以外、1日22時間使用が必要